松本 浅間温泉 ホテル玉之湯

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2026年5月12日
時代の変化と、世代をつなぐということ

最近読んでいる 池井戸潤氏の著書「俺たちの箱根駅伝 」の中に、こんな一節がありました。

「世の中はいつの間にか様変わりし、若者たちも変わった。それだけじゃない、トレーニング方法だってどんどん進化している。俺がその全てを吸収し、このチームを相応しい方向へ導くことができるかというと、それは不可能に近い――」

これは、“猛将”と呼ばれた大学駅伝の監督が、教え子に引退を告げる場面です。

長年チームを率いてきた名監督ですら、「時代の変化」を認め、自分だけの価値観では若い世代を導ききれないと感じている。その姿に、深く考えさせられました。

実社会でも、同じことが起きています。

いま社会の中心となりつつあるのは、ミレニアム世代やZ世代と呼ばれる若者たちです。
「タイパ(タイムパフォーマンス)」や「コスパ(コストパフォーマンス)」を重視し、自分の時間や人生を大切に考える世代です。

一方で、私たちの世代は、バブル時代の働き方を経験してきました。

「24時間戦えますか?」

そんなフレーズが当たり前のように流れていた時代です。
長時間働くことが努力であり、美徳とされていた時代でもありました。

しかし、時代は変わりました。

労働時間への考え方。
ハラスメントへの感覚。
ライフワークバランスの価値観。

どれをとっても、若い世代とは大きく異なります。

だからこそ、私たち上の世代が、自分たちの“常識”だけで若者を指導しようとしても、なかなかうまくいかない場面が増えているのだと思います。

もちろん、それが「昔が悪い」「今が正しい」という単純な話ではありません。

時代ごとに、その時代なりの正義や価値観があり、人はその空気の中で育っていきます。

大切なのは、どちらかを否定することではなく、「違いを理解しようとする姿勢」なのかもしれません。

旅館という仕事もまた、人と人とのつながりで成り立っています。
ベテランの経験や勘が活きる場面もあれば、若い世代の感性やデジタル感覚に助けられることもあります。

時代が変わっても、「人を思う気持ち」だけは変わらない。
その部分を大切にしながら、新しい世代とともに歩んでいくことが、これからの時代には必要なのだと感じています。
ホテル玉之湯 内藤幸宏より



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